地獄少女 二籠 #03 「愛しのけいちゃん」

高橋ナツコ脚本はやっぱりすごかった。変化球を飛び越えて、もはや魔球の領域ですね。
隣り同士で幼なじみの啓ちゃんが、悪い女と付き合っていることが心配な少女、多恵 (あおきさやか)。啓のことが大好きだけど、二人の関係が変わってしまうことが怖くて、自分が啓と付き合うなんて考えられない、というところまではまあ普通なんですが。
啓に歪んだ愛情を注いでいる多恵は、痛々しい言動、ストーカーじみた行動、ちょっとアレなファッションセンスと、もう完璧な電波少女。啓のお母さんだったら一生側にいられたのに、とか考えている多恵は、啓の恋をかいがいしく応援しつつ、啓を傷付けるかもしれないからという理由で、啓の彼女、弓枝 (森永理科) の地獄流しを依頼します。一方の啓も、弓技とコトに及ぶために多恵の部屋を借りたり、弓技に二股かけられていたことに落ち込んで、多恵に慰めてもらっているうちに、押し倒してやることやっちゃったりと、大概どうかしてます。そして、啓といると多恵がまとわりついてくるのが面白いからという理由で二股をかけていた弓技。登場人物がどいつもこいつも素晴らしくイカレてます。
糸を引くに至る流れも、大筋では多恵の逆恨みなんですが、いちいち展開が狂っているのが素晴らしい。ラストは、啓を失ってしまったことに落ち込んでいる多恵 (地獄に流してしまった弓技のことは、多分もう忘れてます)。しかし、引越した先で出会った窓の向こうの少年に啓の面影を見て、一気に復活してしまうというひどい展開。普段の地獄少女とは一味違った後味の悪さです。
おしおきコントは輪入道回転ベッドに骨女のナイフ投げ。今週のお色気あいちゃんは足の爪切りシーンでしたが、なんの脈絡もなく突然挿入されるので、シュールなことこの上ないです。