レ・ミゼラブル 少女コゼット #45 「パリの下水道」

瀕死のマリウスを抱えて下水道を逃走するジャン・ヴァルジャンの巻。畳みかけるような危機また危機の展開が燃えます。後ろには警官隊、前には底無し沼という絶望的な状況を、またも驚異の肉体で乗り切ってしまう我らが超人、ジャン・ヴァルジャン! 底無し沼から雄叫びを上げて復活するシーンは、このアニメらしからぬ派手な超演出で噴きました。現実的に解釈すれば落ちてきた瓦礫を足場にしたとかなんでしょうけど、あの雄叫びには、まあ理屈なんてどうでもいいかと思わせるだけの迫力がありましたよ。
ようやく出口に辿り着いたと思いきや、出口には格子がはまっていて、その鍵を持っていたのが地獄の門番、テナルディエ。お前まだくたばってなかったのか……。ジャンはすぐ相手がテナルディエと気付くものの、逆光だったテナルディエはジャンに気付かず、マリウスの父を助けた件の真相を自慢気に語ります。ワーテルローの戦いで死体から金目の物を奪って歩いていたら、偶然息を吹き返したマリウスパパが勝手に命の恩人と勘違いしたと。そんな事だろうと思ったよ。そういえばストーリー上あれだけ絡んでいたのに、テナルディエはマリウスの顔を見たことがなかったんですね。まあ全く意図せぬこととはいえ、これでテナルディエはマリウス自身の命の恩人にはなったわけだ。
そんな一大冒険を乗り越えて、ようやくダンジョンから出てきたジャンとマリウスを待ち構えていたのはジャヴェール! ……もはや愛としか言い様のない執念です。夕焼けに染まるセーヌの河岸に立つ漆黒のコート姿が、鼻血が出そうなくらい格好良かったなあ。次回はジャヴェール回の模様。