大江戸ロケット #26 (最終回) 「なんだかんだのリフトオフ」

さていよいよ迎えた打ち上げ当日。清吉は点火役という名目でおソラさんと一緒にロケットに乗り込みますが、打ち上がったロケットは大爆発。あえなく江戸を彩る大輪の花火と消えて……と、そこからが二転三転。いやー最後の最後まで笑わせてくれましたね。本当に面白かった。大満足です。
清吉がロケットを作るモチベーションという観点では、なんか上手く胡麻化されたような気もしますけど (あのロケットを作るためだって相当な額の幕府の金、ひいては民草の納めた年貢が使われているわけで)、まあ江戸時代に月ロケットをという無茶をしている以上、この辺が妥当な落とし所かと思います。
赤井は青い獣を一度は倒すものの、青い獣はご隠居の若返り薬で大増殖。青い獣の大群と渡り合った赤井はあえなく散って。一等気に入っていたキャラだけに辛いですが、まあ赤井自身は納得しての死に様だったと思います。更に射場に押し寄せた青い獣群を相手に鳥居、そして遠山の金さんまでもが桜吹雪を散らして切った張ったの大活躍。「勘違いするな。厄介な空の娘、さっさと月に帰って欲しいだけよ」。またまた鳥居さんたらツンデレな。しかし最後まで一番格好良かったのは銀さんだよなあ。お伊勢さんはいつか報われる日が来るのでしょうか。ホントいい女なのに。そして驚愕のご隠居の正体……そりゃあね、言われてみれば確かにそんな感じのデザインですし、極度の長命という謎も納得なんですけどね。

  • 最終回というのに遠慮会釈のないネタの数々。「あれー? ボディ狙ってるのバレなかったか?」これMXTV視聴者以外でも通じるの?
  • 観衆に水島監督やサムシング吉松、とすると間のちょっと色が黒いのは會川昇か?
  • EDイラストにはゲストキャラデザの皆さん登場
  • 最終回にしてようやく名前を覚えて貰えた源蔵さん。光ってる光ってる

総括

魅力あふれるキャラと軽妙なストーリー運び。時に行き過ぎとも思える程の過剰なパロディやギャグをも包含しつつ、尚力強い牽引力を持ったドラマ。脚本の充実度では今期髄一と言えましょう。水島精二會川昇が組んだ時の爆発力を改めて思い知らされました。マッドハウスの過剰な制作本数のあおりを受けたのか、作画が常時ヘタレ気味だったのは残念。
全編に横溢していたのは、とにかくいろんな手で視聴者を楽しませようというサービス精神。それは「おもしろおかしいだけじゃ駄目なのか?」という本作のテーマと、どこかで結びついていたのかもしれず。