RED GARDEN #03 「ほんとうの私」

あれ、歌をお忘れですよ?
あの夜の記憶を取り戻す4人。しかし、明らかになるのは断片的な状況ばかりで、全体像はまだ闇の中です。4人が置かれた状況の苛酷さと理不尽さをこれでもかと強調してくる作り。この先背景が見えてきても、理不尽さが解消されることはなさそうだなあ。少なくともリーズ以外の4人が巻き込まれたのは、ルーラたちにとっても偶発的な出来事であったようですし。この先も周囲の者たちとの距離感、軋轢、再び襲いくる狂人、消耗していく仲間たちと、しんどい展開が続きそうなので、やはり一時の清涼剤として歌でも歌ってくれると有難いんですが。
この作品の臨場感ある声優の演技を聞く分には、プレスコ方式の採用は充分な成果を上げていると思います (その分絵がしょぼくなっているのかもしれませんけど、それは視聴者には分からないことですし)。絵に合わせようという意識がないと、ここまで自由な演技ができるんだなあと。特に墓場での口論のシーンは圧巻。絵コンテでこれを作れる人もいるにはいるんでしょうが、アフレコでこれをやろうとすると、相当コンテマンを選ぶでしょう。また、それほど複雑なかけあいがないシーンでも、役者が毎回自分のタイミングで演技を作れるので、絵コンテの出来、不出来によるテンポの違いが生じないという利点もあると思います。