結界師 #01 「右腕の傷」, #02 「良守と時音」

サンデー系では久しぶりの大型アニメ化。枠、スタジオ、スタッフとも万全の構えで、小学館の本気が窺えます。とりあえず手堅い感触で、いいスタートを切ったと思いますよ。
まずストーリー面では、原作の良さを生かしたいい出来。いたいけな幼女妖怪の変化シーンは期待通りのインパクトでした。初回から神田さん登場、次回には早速夜未さんという早めの女子キャラ投入は、華が少ないところを考慮したんでしょう。あと、時音のクラスメート (川上きらら、篠原真桜) は記憶にないんですが、アニメオリジナルだっけ?
キャラデザは良守がやや気になるものの、許容範囲。サンデーに掲載されていた絵では、濃い目のアレンジになっていてちょっと不安だったんですが、とりあえず安心しました。時音は可愛かったし、神田さんもいいです。そして意外なことに雪村のばあさんが可愛かった。あとは、段々とダークな一面を持つようになる良守をどう描くか、ですね。一方声には色々と違和感がありましたが、慣れの問題、かなあ。
作画面でも目立ったところはなかったですが、初回だけあって全体的によく動く上質な作画。やや地味かとは思いますが、大崩れしないことの方がずっと重要でしょう。バトルもとりあえず及第点。原作の時からそうでしたが、バトルが地味で絵的なインパクトを出しづらいという弱点はアニメでもやっぱりあります。更に長期的には、結界術の発展性のなさが問題になるでしょうが、1年くらいなら原作内のバリエーションで保つでしょう。
全体として、やはりぱっと見のキャッチーさに欠けるきらいはあるので、長期化の見込みは薄いかな。まあ小学館の思惑は別にして、原作ファンとしては長期化してグダグダの引き伸ばしモードに入るよりは、きり良く1年くらいでまとまってくれた方がいいのかもしれません。