地獄少女 三鼎 #05 「うつせみ」

生徒の祖母に謂れなき因縁をつけられ、執拗なクレームを受ける女性教師。その祖母は前の学校でも要注意人物だったということで、周囲も理解を示してはくれるのだが、というお話。教師と生徒の人間関係に焦点をあてていく舞台作りが上手く、引き込まれました。「だって、先生は先生だし」という台詞には覚えがありましたが、脚本は1期12話「零れたカケラ達」と同じ高木登ですね。あの時の教師は、教師を演じるのに疲れて地獄に送られるのを望む役でしたが、今回はそのリベンジという見方もできるのかな。小林沙苗は2期6話でも依頼人を演じていて、2度目の登場。ついに豪華ゲスト陣も品切れですかね。まあ2期6話の場合、依頼人ではあってもお話の主人公ではなかったので、ノーカンという考え方もあるか。
今回は構成が堅実だった分、地獄流しに走る教師の行動がやや奇異に感じられましたね。2期までだったら、流されるキャラをもっと分かりやすい悪人に仕立てたり、依頼人を精神的・肉体的に追いつめて正当防衛的に糸を引かせたりして、依頼人に感情移入できる余地を作っていたところですが、今回に限らず3期では、依頼人の明確な悪意 (または殺意) を感じさせる作りになっているような気がします。1期では結局ウヤムヤになり、2期ではほとんど放棄された、地獄流し行為の罪悪というテーマに焦点を当てていくのであれば、おおいに期待が持てるところですが、さて。