「紅」 #07 「女」

環に連れられた紫の大学見学……というか、環の修羅場を目撃して、儘ならぬ男と女の関係を垣間見るの巻。痴話喧嘩シーンは監督のこだわりを感じるプレスコの喧嘩芝居が炸裂していて、痛々しい臨場感が素晴らしかったです。しかし、そんな痛々しくもコメディな雰囲気が終盤に一転し、九鳳院のお家事情に絡め取られた男と女たちの重苦しい愛憎劇。ついに本筋が動き出して、ほのぼの五月雨荘ライフはもう風前の灯なんでしょうか。
普段は勝気な環が、いざフラれそうになると必死に男に縋る一面を持っているのが面白かったなあ。紫に私はいい女かと訊ねたり、嫌な女をつい挑発しちゃったりする冒頭からの言動が、別れ話を予期してのものだったと考えると、感じやすくナーバスになっていた環の心情が浮かび上がってくるという脚本も実に上手いです。フラれた環をフォローする紫の、7歳児とは思えない気配りも良かった。
そして、どうやら女として真九郎に惚れている7歳児の紫さん。夕乃を敵性体と認識するその直感は正しいです。しかし敵は夕乃だけではありませんが、銀子と紫が絡むシチュエーションはこの先あるんでしょうか。

ロリコン?」 (紫)
「紫ちゃんが大好きってこと」 (環)
「おお!」 (紫)

というくだりの、「おお!」の言い方がたいへんに可愛かったなあ。しかし「ロリコン」を何か肯定的な意味に捉えているのは危険だ!