ポルフィの長い旅 #09 「新しい世界」

釘を拾うポルフィを轢きそうになったのは、駐留米軍のバーンズ大尉。そんな縁からポルフィパパの工場を米軍指定の修理工場にしないかという話が舞い込んで、米軍基地を訪れたポルフィとミーナがアメリカの文化に触れるお話。明るく綺麗な住宅、キャッチボール、レコード、そして何よりいつでもアイスが食べられる冷蔵庫に夢中になる2人が可愛かったなあ。ことさら異文化性を強調した演出ではないんですが、それでもポルフィたちの受けたカルチャーショックを自然に感じ取れるのは、これまでの生活描写を積み重ねた土台がしっかりしているからで、このへんはさすが名劇。
ポルフィの釘まき事件に対しては、バーンズさんの取りなしもあってほぼ不問。未遂とはいえ、やろうとしたことの潜在的な危険性を考えれば (露見の仕方によっては工場を続けられなかったかもしれないよなあ) もう少し厳しく叱ってもよかったんじゃないかと思いますが。オリーブ畑と山羊を売ればガソリンスタンドを入れられると教え、家の経済力から見たガソリンスタンドという目標の遠さをポルフィに実感させるくだりは良かったです。