レ・ミゼラブル 少女コゼット #38 「コゼットとエポニーヌ」

ラマルク将軍の死を機に、ついに革命へと決起するABCの友の会。暴動前日の緊迫した状況に、コゼットとエポニーヌの邂逅まで絡ませた充実の回でありました。
久々の桜井弘明監督コンテで、Aパートラスト、アンジョルラスの決起演説とジャヴェールの訓示を交互に見せるシーンが秀逸。どちらも同じ「祖国フランスのために」というスローガンを持って、しかし民の正義と官の正義が対立する様を分かりやすく描き出す好演出。否が応にも盛り上がります。Bパートに入って、アンジョルラスがコンブフェールと語り合う場面も実に良かったなあ。アンジョルラスの嫌味のない純粋さと、コンブフェールの気遣いと。恋人は祖国フランスと宣うアンジョルラスは、革命のリーダーとして申し分のないキャラ立て。ところで夕暮のセーヌをバックにした「いい風だな」「ああ」でシムーン最終話を(ry
そして屋敷を出る直前にエポニーヌと再会するコゼット。

「もし、そのエポニーヌだったら何だっていうんだい? 昔の事で文句でも言う気なの。今はあたしはお嬢様だけどあんたは惨めね、いい気味ねって自慢する気!?」

エポニーヌが醜い嫉妬をさらけ出し、コゼットも負けじと応戦。25話ぶりという積み重なった話数の重みに負けない、テンションの高い本音のぶつかり合いが素晴らしい。言いたい放題言いながらもマリウスの事だけは口に出さず、コゼットがマリウスに残した手紙を持ち去るエポニーヌは策士。
怒涛の展開で埋もれそうですが、ついにコゼットがジャンに数々の不審な行動への疑念をぶつけたのも重要なポイント。今回は即座に言いくるめられてしまいましたが。そして皆が革命に向けて動き出す中、一人いじけて黄昏れているマリウスくん。そりゃ革命なんかより自分の恋の方が大事だよね。自分に正直に生きるってのは大切なことです。うん。