大江戸ロケット #25 「匠の仕事が月に哭いて…」

下田のミサイル試射はあえなく失敗。しかしこれを機にロケットを巡る幕閣たちの思惑や各々の陰謀が明らかになり、自分は何のためにロケットを作るのか、今一度自問する清吉。ドラマの中心が清吉に戻ってきて、さあ迎える最終回、清吉の選択やいかに、と。いや実に盛り上がる展開です。
幕閣水野、鳥居、遠山の、三者三様の入り乱れた思惑が見所でしたが、特に衝撃だったのは遠山の金さんの裏の顔です。あそこまで切れ者計算高い人だったとは。そりゃただの遊び人気取りが大目付まで昇進できるわけもないと言われりゃその通りなんですけど、表裏のない分、妖怪鳥居の方がまだ善良に見えますよ。まあしかし、一見憎まれ役を演じつつも、幕閣の立場としては至極まともな考え方を持っていて、ロケットの戦略的価値にいち早く気付いた点では大変な慧眼の持ち主でもあるという、鳥居と同じで実に小憎らしいキャラです。
そして最後においしい所を持って行った赤井。愛した女の分身ではあるものの、いやだからこそ、結着は自分の手で付けたいということですか。なんだかもう捨て身っぽいですけど、どうにか生き残ってほしいと願って止みません。