大江戸ロケット #20 「難儀に微笑む女」

青い獣と赤井の逃避行、クライマックス。青い獣と宇宙船に乗り込み、一緒に地球を出ようとする赤井。それを阻止せんと宇宙船に潜入するおソラさん、清吉、銀さんでしたが、三人の前にはなんと黒衣衆の眼が立ち塞がって。息もつかせぬハイテンポで展開し続けるストーリーが、赤井と青い獣のロマンスに集約されていく様はたいへんに見応えがありました。赤井に感情移入していた私としては、カタルシスも充分。この先本当のクライマックスで、これ以上に盛り上がることがあるんだろうかと心配になるくらいに充実した出来でした。
迷いを捨てた赤井がキャラ立ちしまくっていて、やたらと格好良かったですね。全てを捨て異星人との愛に生きる赤井の純粋さは、銀さんや清吉にとっても眩しいもの。一方で、元から持っていた帰りたい心と、赤井に会ったことで生じた留まりたいと思う心のジレンマが昂じて分裂していた青い獣。残りたい方の本体は分離体との融合を拒み、宇宙船と共に自爆する道を選びます。そんな青い獣と心中しようとする赤井でしたが。
ともかくおソラさんの疑いは晴れ、清吉や長屋連中へのお咎めもほとんどなしで概ねハッピーエンドでした。おソラさんに早く出ていってほしい幕府から、清吉のロケット開発への黙認も取りつけて、いざラストスパートと言った感じです。旅に出てしまった銀さん、生き残った赤井、変な奴に取り憑かれたっぽい眼がどう絡んでくるのかも注目。