天保異聞 妖奇士 #01 「妖夷、来たる」

ボンズの土6新作。なんと時代劇 & オヤジ天国でした。
時は江戸、天保年間。子供の頃に垣間見てしまった異界に怯え、逃げ続けている男。逃げるうちにだんだん堕ちて行って浮浪者になり、そのままずるずる中年にさしかかってしまった男が主人公という、やたらと渋いお話です。

「ま、もう取り戻せる歳でもないのだろうけど」

と言われてしまう主人公は、テレビアニメの主人公として相当異質な存在ですね。
明らかにこれまでの土6とは作品の傾向が違います。キャラデザもオタク狙いのものではありませんし、なにより出てくるのがオヤジばっかりです。更に初回は風呂屋で腹のたるんだオヤジの裸、裸。女子オタクを対象にしているとも考えにくいです。ヒロインもそれっぽいのはいなくて、出てくる女といえば、子供にオカマに子持ちのくたびれた浮浪者という徹底ぶり。現時点で素直に制作意図を読むなら、30代、40代のオヤジ向けに作っているということになりますかね。非オタクなオヤジを対象にしたいということであれば、コードギアスではなくこれを土6に持ってきた意図も分かります。
まあ渋い渋いとは言っても、OPを見た感じ妖夷とのバトルは派手なアクションになりそうですし、暗いばかりの話でもないでしょう。長丁場ですし、期待しつつ様子見です。個人的に、こういう変な作品は嫌いになれません。
ボンズだけに安定した作画は期待できそう。初回の妖夷との戦闘は見せ方がいまいちかなあと思いましたが、本番は次回のようなので、期待しておきます。