週刊少年サンデー 19号

若木民喜神のみぞ知るセカイ」。パイロット版の読切「恋して!?神様!!」(感想) から約9ヶ月を経て、若木民喜復活の新連載62P。2次元女子には落ちぬ者なし、ネットで「落とし神」と讃えられるものの、現実の女子はからきしで「オタメガネ」呼ばわりな主人公が、ひょんなことから悪魔の使いと契約して3次元女子を攻略しなければならなくなって、というはじまり。攻略する女子が変わっただけで、ほぼ読切版を踏襲した展開。前も見た台詞が散見されるのは、読切版の記憶が残る読者にとってはちと微妙なところもありましたが、下手に改変してあのインパクトを減じてしまっては元も子もないので、これはこれで正解でしょう。パワーアップした主人公のステキ台詞群はやはり素晴らしかったです。

「ゲーム世界の女子を見習え! あの完璧に理論的で美しい存在を!!」
「現実 (リアル) とゲームを一緒にするな。ゲームに失礼だろ」
「ふざけるな!! 陸上部女は髪をくくってるんだよ!!」
「セーブロード不可、バックログなし、ファーストプレイのみってどんな攻略だよ!!」

設定上の主な変更は2点あって、攻略後、女子から攻略している間の記憶が消える (ただし、好感度MAX状態は維持されているっぽい) ことと、エルシィが妹としてクラスに転入してくること。連載用としては当を得たチューニングでしょう。記憶が消えても好感度が残るのは、あまり嫌味を感じさせずに実質ハーレムを作っていけそうな上手い匙加減。エルシィは主人公のスーパー落としテクを間近に見てアシストしながら、心の奥で嫉妬の炎を燃やしはじめる妹キャラというわけだな!
まずは上々のスタートでした。気を抜くとマンネリに陥りやすそうな構造だなあとか、主人公のステキ台詞が生命線なので、ネタが切れたら辛くなりそうだとか心配事は尽きませんが、作者にとってはまさにホームグラウンドといえる題材だと思うので、信じて見守りたいと思います。
田辺イエロウ結界師」。時音の逃亡を手助けした夕上が死亡。ちょっといい奴だと思ったらすぐこれだ! キャラ切り捨てる時は本当に容赦がないなあ。