ARIA The ORIGINATION #04 「その 明日を目指すものたちは…」

シングルにもできる仕事、トラゲット (渡し船) を初体験した灯里が、他の会社のシングルたちと交流する話。プリマ試験に落ちて悩んだり、シングルのままでトラゲット専門のウンディーネになろうとしたりする様々なシングルたちの姿を見て、改めてプリマ昇格への決意を固める灯里。
考えてみると、普段灯里の周囲にいるウンディーネって三大妖精とその直弟子というエリート揃いだったので、普通のウンディーネが出てきたのが逆に新鮮でしたね。プリマになれないのは厳しい先輩のせいだ、なんてARIAキャラらしくない卑屈な思考が、むしろキャラを身近に見せていて良いです。3期に入ってから俄然現実味を帯びてきた厳しいプリマへの挑戦という話と、日頃のユルユル (に見える) 灯里たちの描写とのズレは感じていたので、このエピソードでずいぶん取っ付きが良くなったなあと。
エピソード自体の完成度も高かったですが、作画面でも充実。演出 (+絵コンテ)・作監井上英紀で、更に一人原画 (2原が4人) という井上英紀スペシャル回。やや濃い目のタッチで描かれたキャラがたいへん美麗で眼福でした。加えてオールを漕ぐ仕草や目の演技等の細やかな芝居、きちんと描き込まれたモブと、キャラ作画面では歴代ARIAシリーズでも有数の出来だったのではないかと思います。