レ・ミゼラブル 少女コゼット #31 「穏やかなプリュメ通り」

腕にひどい火傷を負って帰ってきたジャン・ヴァルジャン。その夜から高熱を出したジャンを、甲斐甲斐しく看病するコゼットの巻。ああ、なんだか久しぶりに満たされているジャン・ヴァルジャンを見た気がしますよ。あの髭の下では鼻の下を伸ばしまくってるに違いない!
一方で事件の後ゴルボー屋敷を引き払ったマリウスくんは、クールフェラックのアパートに転がり込みます。借金して獄中のテナルディエに仕送りし、一方で祖父からの送金は突っ返してしまうマリウスくんの青臭さは毎度ながら絶品。というか居候の上自分に借金のある身で、金を突っ返しちゃうマリウスを見ても怒らないクールフェラックも、たいへんなお人好しです。いや、むしろこうしてマリウスに自分への依存を深めさせていくのがクールフェラックの作戦なのか。だいたいあのベッドが一つしかないアパートで、マリウスはどこに寝てるというんだ!?
そしてあてどなく街を彷徨うエポニーヌ。モンパルナスの誘いを一度は断るものの、他に行くあてもなさそうで、濃厚な不幸オーラが立ち上っていますね。ますます薄幸美人ぶりに磨きがかかっているといいますか。