シムーン #17 「遺跡」

ああもう、毎度のことながらシムーンはすごい。いったい何度予想の上を行く展開を見せつければ気が済むんでしょうか。

アルクス・プリーマに帰還したコール・テンペストですが、宮国の戦況は更に悪化していました。泉に行く自由も奪われ、兵士として出撃を「命令」されるようになるシヴュラたち。そして遺跡を礁国、嶺国から守るため出撃するコール・テンペスト。しかし遺跡から現れた紫色のシムーン3機に迎撃されます。リ・マージョンを使い、コール・テンペストシムーンと同等以上の動きを見せる紫シムーンでしたが、1機を撃墜し、2機は逃走。
風琴に導かれ遺跡の奥へと向かったアーエルとネヴィリルは、泉に辿り着きます。現れたオナシアが語る言葉。

テンプスは時の流れを見届け、スパティウムは人々のいるべき場所を示して、ふたつは対となり、人々に限りない恩恵と恐怖を与えてきました」
「ここでは、すべての時と場所が、すべての呪縛から解放されているのです」

そこは泉そっくりの場所などではなく、泉そのものだと悟るアーエル。
一方ネヴィリルたちの後を追い遺跡に入ったシヴュラたちは、そこで風化したシムーンを見付けます。そのコクピットに座っていた遺体は、アングラス。

時間と空間が自由になる世界ではほぼ何でもありなので、あれこれ考えても仕方ないような気はしますが、とりあえず疑問点の整理だけはしておきましょう。

  • シムーン
    • 礁国、嶺国が入手したものだったという線は薄いか。遺跡に兵やそれを輸送した飛行機械がありませんでしたし、入手したシムーンで即座にコール・テンペスト以上の動きを見せるというのも不自然。
    • 遺跡の迎撃システムとすると、なぜその存在が今まで知られていなかったのか、どうしてコール・テンペストシムーンを襲ったのかという疑問が。そして、乗っていたのが誰だったのか (ドミヌーラ・リモネがいたとしたら……)。
  • アングラスの遺体
    • 自爆したアングラスが、破壊されたヘリカル・モートリスの力か何かで遺跡に送られた
    • これから覚醒して、過去に戻り自爆する
    • 自爆したのは量産型アングラスのうちの一体
  • アーエルの祖父、風琴

Bパートの怒涛の展開に呑まれてしまいがちですが、Aパートで、アルクス・プリーマに帰還したコール・テンペストの面々の心情描写も、いつもながら秀逸です。主題となるのは、ドミヌーラとリモネを失ったことに対する各々の反応。
まず印象深いのがネヴィリルの復活。アムリアと翠玉のリ・マージョンのことを忘れようとしていた自分の弱さを責め、再び立ち上がります。

「そうね。きっともう、私たちに逃げて帰る場所はないわね。前に進むしかないのよ」

アーエルを避けることをやめ、アーエルとマージュ・プール (久しぶり!) でマージュ。そしてマージュ中にアーエルにキス。積極的なネヴィリルに、むしろ戸惑いを見せているアーエルという図は新鮮です。
モリナスとワポーリフは、モリナスが機嫌を直して休戦。ロードレアモンはキモヌイグルミコレクションに欠員が出てしまったことにご不満な様子。ユンは相変わらず大人。人間が出来過ぎていて引っ掛りがないんですよね。結局当番回はこないのでしょうか。湯上がりのフロエは可愛い。すっかり人間が丸くなったマミーナは、ハルコンフと穏やかに話し合える仲に。メッシスは今回アルクス・プリーマと行動を共にしています。ワウフ艦長がリストラされなくて一安心。まだ活躍の場があるのでしょう。
そしてパライエッタ。荷物も解かず、アルクス・プリーマでの定位置であるネヴィリルの部屋の前の階段に陣取りますが、当のネヴィリルはプールでアーエルとデキていましたと。出撃前にもネヴィリルに何とか話しかけようとして、つれない素振りをされ、その格好悪い姿を他のメンバーに冷やかな目で見られるという救いのなさ。
次回予告では、パラ様ついにネヴィリルをレイプ!どこまで堕ちるんですかあなたは。