週刊少年サンデー 9号

飯沼ゆうきいつわりびと空」。新連載55P。過去に自分の正直さを強盗に利用され一家惨殺の憂き目に遭って以来、嘘ばかり吐くようになった少年、空 (うつほ)。みなしごの里に引き取られたものの、今一度強盗に里を壊滅させられた空は、嘘で人を救う「偽り人」として生きていく決心をする、という初回。
一昨年の読切、「正直たぬきとたからもののやま」をベースとした話ですが、少年側をメインに据えていて、今回たぬきはまだ登場せず。読切版は寓話としてのストーリーの完成度に大いに感銘を受けた記憶がありますが、連載版は初回を見る限り、過激なバイオレンス描写と意外性重視の展開を軸に据えた様子。まあ連載向けに大幅なチューニングが必要だったのは分かりますが、結果として読切版の良かったところが粗方消えてしまっていて残念です。まあたぬきと出会ってコンビ結成してからが本番だと思うので、とりあえずは様子見。
若木民喜神のみぞ知るセカイ」。長瀬先生に押されっぱなしな桂馬は、一矢報いようと相手を怒らせる作戦に出るものの、逆に自分の方がキレてしまい。見事に攻略されてますなあ! そして今回キーキャラになってきそうな担任の二階堂先生。個人的にはこの先生は別口で攻略して欲しいんですが……。
藤木俊はじめてのあく」。学校に転入してきたジローが、キョーコのファンクラブと一悶着。ファンクラブ! 秋穂や雪路ではなく、ボサボサ眼鏡のキョーコに! いやあ実に藤木ワールド。まだ4回目というのに、脇キャラの扱いがたいへん熟れていて安定感があるのは凄いなあ。あと、ものすごく小さなところで十五郎ネタをかましているエーコ姐さんが個人的にヒット。