シムーン #22 「出撃」

まさかこの段階で艦長回がくるとは思いませんでしたよ……
街とアルクス・プリーマに迫る古代シムーンと飛行爆弾。圧倒的な敵戦力の前に首都防衛すら満足にできなくなっている宮国。コール・テンペストが迎撃するものの、撃ちもらした爆弾が街を破壊していきます。一度は撤退したものの、再び現れた敵に、アヌビトゥフ艦長は自らコール・テンペストを引き連れシミレで出撃。善戦してどうにか侵攻を食い止めますが、結局宮国は数日後に和平条約を受け入れる、という回。

アヌビトゥフ、グラギエフ

ポイントはいくつかありますが、まずはアヌビトゥフ×グラギエフに萌え転がるのが、多分正しい鑑賞姿勢でしょう。

「君が私に隠し事をするとは思ってもいなかった」
「私もだよ」
「君が何を望んでいるのか、判らなくなった……!」
「私が望んでいることか……」

他にも、アヌビトゥフの「グラギエフ、君の部屋ヘ」とか、ワウフ艦長の「男にしておくのは勿体ないな」とか。

「お待たせしました、シヴュラのみなさん」

と、16話と同じセリフで甲板に登場した艦長は、なんと飛行服姿を披露。凛々しい。惚れます。というか、シミレはシヴュラでなくとも乗れるんですね。そしてラストの二人の意味ありげなアイコンタクト。もう全編サービスたっぷりでした。西岡忍作監回でしたが、二人については、ここぞというシーンでは西田亜沙子の絵でした。なんせノリノリでしたからね。
アイキャッチがまたすごい。Aパートラスト、今は男同士の二人。そしてBパート頭が、かつてシヴュラ、少女であった二人。かつて (今も) 強い信頼関係と愛情で結びついていた二人が、男と女という組み合わせを選ばず、二人ながらに男という性を選択したことには、相応のドラマがあったのであろうことを感じさせてくれます。恐らく劇中で語られることはないのでしょうが。しかし、今後コール・テンペストのシヴュラたちの性選択が描かれるとするなら、今回の話はその前奏としての役割があるのかもしれません。

終戦

和平条約と言っていましたが、事実上、宮国の無条件降伏でしょうね。
負け戦だろうとは思っていましたが、4話を残した段階で終戦してしまうというのには驚きました。戦争を主題としたアニメではないにせよ、戦争終結という、わかりやすいクライマックスを作るのにもってこいの素材をわざわざスルーしてしまうところに、スタッフの覚悟を感じます。無難なところに落とす気なんかこれっぽっちもないってことですね。いや、戦争アニメとしても、戦後、特に敗戦後を描くというのは結構画期的なことかもしれません。
この先何を描いていくのか、最終的なクライマックスがどうなるのか、全く予想できません。シヴュラたちの性選択、翠玉のリ・マージョン、この世界そのものの謎解き、といったあたりを軸に組み立てていくことになるんだろうとは思いますが。

その他

  • モリナスの包帯を巻くワポーリフ。「完璧な治療」って、何したんだワポーリフ!
  • 戸惑いながらも、巫女として人々の祈りを受けるアーエル
  • パラ様かっけー!パラ様の復活を眼鏡光らせて喜ぶカイムも素晴しいです。しかし、アルティはこのままカイムを諦めるんですかね
  • アルクス・プリーマの艦橋要員も今回、1カットずつ貰えてましたね。通信ギャルズ絶対領域が映らなかったのが勿体ない

特に気になるのが、マミーナの遺髪をユンに託すロードレアモン。「マミーナをこれからもお願い、ユン」って、戦争はもう終わるのに変なフラグ立てないでくださいよ。一方のユンはクルスを見詰めながら何かを思います。とりあえず次回予告で、泉でオナシアに会うところが映ってましたが、タイトルが「永遠の少女」ということは、やはりユンはオナシアの後継者か?